●変圧器を安全に使用するために |
警告 |
加電中の変圧器の端子には感電の恐れがありますから絶対にさわらないで下さい。
使用中の変圧器は火傷の恐れがありますから絶対にさわらないで下さい。 |
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注意 |
・変圧器は定格値以内で使用してください。
・変圧器は適切な保護機器をつけて使用してください。
・定期的に保守点検を行なってください。
・改造、修理等は行なわないで下さい。 |
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●弊社の変圧器をご使用するにあたって |
1 設置、配線作業 |
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設置、配線作業等は電気工事士、技能士等の有資格者または同等の技能、知識を有する者の監督指導のもとに行なってください。 |
2 お使いいただく環境条件等(JEC-2200常規使用状態) |
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【標高】 1000m以下
【周囲温度】 40℃以下(最高40℃、最低−5℃の範囲を超えないで、しかも24時間の平均が35℃以下であること)
【湿度】 30〜90%以内であり結露しないこと。
【回路の電圧波形】 ほぼ正弦波であること
【三相回路の電圧平衡】 三相回路の電圧はほぼ平衡していること。
上記以外の特殊仕様状態についてはご相談ください。 |
3 変圧器保護のために |
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変圧器の使用にあたっては保護のために適切な保護機器をご使用ください。
●変圧器一次側の保護機器
変圧器の定格一次電流の約1.5倍〜2.5倍の電流定格のノーヒューズ遮断器またはヒューズを用いてください。電流の大きなものは変圧器保護用ノーヒューズ遮断器を使用することをおすすめします。
●変圧器二次側の保護機器
二次定格電流に等しい電流定格の漏電遮断器またはヒューズを用いて下さい。 |
4 適用規格 |
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弊社で製作している変圧器は主として乾式自冷式(自然空冷)で、JIS-C-6436またはJEC-2200を適用しています。 |
5 耐熱クラス |
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変圧器は使用する絶縁材料の耐熱特性によって表−1のように分類されます。
●表−1 耐熱クラスによる許容最高温度、温度上昇限度、基準巻線温度
耐熱クラス |
許容最高温度(℃) |
温度上昇限度(K) |
基準巻線温度(℃) |
A種 |
105 |
55 |
75 |
E種 |
120 |
70 |
90 |
B種 |
130 |
75 |
95 |
F種 |
155 |
95 |
115 |
H種 |
180 |
120 |
140 |
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6 トランスの容量 |
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単相トランスの容量=2次電圧×2次電流
三相トランスの容量=√3×2次電圧×2次電流
これらは皮相電力と呼ばれ、VA(ブイエー)やkVA(キロブイエー)で表します。 |
7 負荷の電力 |
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単相負荷の電力=電圧×電流×力率×効率
三相負荷の電力=√3×電圧×電流×力率×効率
これらは有効電力と呼ばれ、W(ワット)やkW(キロワット)で表します。 |
8 トランスの選定 |
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使用する負荷によって力率や効率が異なるので、W(ワット)でなく、電圧×電流(VA・kVA)で選定して下さい。 |
9 負荷の種類 |
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■白熱電灯
力率が1(cosΦ=1.0)なのでW=VAと考えて差し支えありません。
(10%〜20%の余裕を見るのがよいと思います)
■蛍光灯
種類(高力率・低力率)によって異なります。定格電流が分かればその値にします。
低力率の場合は力率が0.4(cosΦ=0.4)程度なので、Wに対して2.5倍の容量にしなければなりません。
■電動機(モーター)
電動機は種類や容量によって力率及び効率が大きく異なります。又始動時に大きな電流が流れ、これは同じ電動機でも始動方法によって異なります。
従って変圧器の選定は使用する電動機を熟知している技術者に依頼します。 |
10 変圧器の周波数 |
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弊社では変圧器の定格周波数を、原則として50/60Hzで製作しております。
お客様より周波数60Hzオンリーの指定のあるものは、60Hzで製作いたします。
但し60Hzで製作した変圧器は50Hzでは使用できませんので、ご注意下さい。
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